Report:2025年9月/NHK「バリバラ Barrierfree Variety Show」を終えてー伝えたかったこと、伝えきれなかったことー

JCL9月例会は9月11日、NHK大阪のプロデューサーである森下光泰さんを講師に迎えて行われました。タイトルは「『バリバラ』を終えてー伝えたかったこと、伝えられなかったことー」。


森下さんは1997年にNHKに入局し、福祉番組や歴史番組など、多数の番組を制作し、2015年から10年間、『バリバラ』のプロデューサーを担当しました。『バリバラ』とは、NHK大阪で2010年に『きらっといきる』の月1回企画としてスタートし、2012年に毎週放送の定時番組となり、今年3月で終了した番組です。森下さんは『バリバラ』で立ててきた問いとして

 障害は治すべきもの?

 障害者は「健気に、真面目」に頑張らないといけない?

などをあげました。


というのは、これまでの番組での障害者の描き方に、壁にぶつかり、必死に乗り越える姿が感動を呼ぶという図式があったからです。それらは健常者に勇気や感動を与えるための道具になっているのではないかという問題意識です。


障害者差別解消法が施行された2016年、『バリバラ』は、生きづらさを抱えるすべてのマイノリティのバリアフリーバライティになりました。障害者をマイノリティに置き換えて考えてみて、障害は治すべきもの?という問いについては、性的少数者、外国人、部落出身は?と考えてきました。その過程で、2019年には外国人技能実習生の問題や、薬物依存の問題をテーマにした『バリバラ』を放送しました。また2020年には『バリバラ 桜を見る会〜バリアフリーと多様性の宴〜』を放送し、安倍政権の「桜を見る会」をパロディ化したセットで作りました。この番組はなぜか再放送が差し替えられましたが。


この他、森下さんは『バリバラ』が取り上げてきた番組を紹介し、制作過程での議論、視聴者の反応など、フランクに語り、質問も多彩な会になりました。(K)

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